STAFF BLOGスタッフブログ
顕微鏡で見ている世界
2018.06.22 Category/ブログ|ブログ|花粉症
耳鼻科の検査のなかで鼻汁好酸球検査というものがあります。アレルギー性鼻炎・花粉症の鼻水はさらさらとして水のような鼻汁といわれていますが、初期の風邪でもサラサラの水の様な鼻水でアレルギーのものと大変よく似ています。
今の時期のように、スギやヒノキの花粉症シーズンが過ぎているのに水っぽい鼻水が出ていると、アレルギーによる鼻水なのか風邪による鼻水なのか迷うことがあります。
そんなときには、患者さんの鼻水を少しもらって顕微鏡で観察します。
鼻水なんかを顕微鏡で拡大して見るなんて汚い!!と思うかもしれませんが、鼻水の中の細胞をうまく染めて顕微鏡で拡大すると、様々な形をした美しい細胞がたくさん見ることができます。
探す細胞は“好酸球”という白血球の一種です。
風邪の鼻水には含まれていない細胞なのですが、アレルギーによる鼻水にはたくさん含まれています。
また、細菌に感染している鼻水だと好中球という細胞がたくさん集まっているのが見えます。よく見ると感染を起こしている細菌を見つけることができます。このようにして鼻水から有用な情報を得ることができます。
同じようにみえる水っぽい鼻水にも種類があり、それに応じて治療方針と薬の選択をしているのです。
今使っている顕微鏡は接眼レンズが一つしかない一番安い顕微鏡です。これでもよく見えて十分働いてくれています。
しかしレンズが一つしかないので患者さんと一緒に顕微鏡画像を見ることができませんし、片目をつぶってしばらく観察していると顔の筋肉がくたびれてしまいます。
先日付き合いのある商社が高性能の顕微鏡をクリニックに貸し出して使わせてくれました。
「気に入ったらぜひ購入してください。」ということです。
両目で見ることができて、長時間観察しても疲れませんし大きな液晶モニターが付属していて患者さんにも見てもらえます。デジタルで写真も撮れてしまいます。今までみたいにスマホを接眼部分にあててコリメート撮影しなくていいんです!!
大変気に入りましたが、高価なものですからすぐには手が出ません。貯金をしていつか買うことにしました。
すみっこにある小さい顕微鏡と比べてみてください。たかそうな顕微鏡でしょう。
患者さんの鼻水を撮影できたので、皆さんにも見てもらおうと思います。
汚いように見える鼻水だけど拡大するとなかなかきれい。
松本市イオンモール松本晴庭3Fにある耳鼻科 なのはな みみ・はな・のどクリニック
〒390-8560 長野県松本市中央4丁目9-51 イオンモール松本 晴庭3F
TEL 0263-88-4133 FAX 0263-88-4135
[診療時間]
午前 10:00~13:30(13:00 受付終了)
午後 15:00~19:00(18:30 受付終了)
[休診日] 日曜日、祝日