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早めの花粉症受診
2018.02.22 Category/ブログ|ブログ|花粉症
いよいよ迫って来た花粉症のシーズンが気になってくる方も多いと思います。準備のよい方は当クリニックに受診されはじめました。「あのー、症状もないのに受診しちゃったんですけど・・・。スミマセン」
「なんか鼻みずが出てきたので早めに受診したんです・・・。」
とずいぶん申し訳なさそうにする患者さんが少なくありません。
本日は、花粉症の症状もないのに、なのはな みみ・はな・のど クリニックを受診してよいのか?花粉症の初期療法とは?について解説していきます。
よく見られる患者さんのパターン
1.花粉症の薬をはやめにのんでいたほうが良いといわれた。
2.軽い風邪をひいたのか、花粉が飛び始めて症状が出たのかよくわからない。
3.シーズン中はクリニックが混むのであらかじめ薬をもらっておきたい。
4.詳しい検査をしてもらいたい。
パターン1
花粉が飛び始める1-2週間前から花粉症の薬を使い始めることは、花粉症の“初期療法”として知られています。前回のブログで花粉症の薬について解説したように我々耳鼻科医は患者さんの症状に合わせて薬を組み合わせていきます。しかし、薬の効果が出るまで1週間くらい時間がかかる薬剤があります。代表的な薬が
Th2サイトカイン阻害薬(スプラタストトシル酸塩:アイピーディ)
ケミカルメディエーター遊離抑制薬(クルモグリク酸ナトリウム:インタール、トラニラスト:リザベン、アンレキサノクス:ソルファ、ぺミロラストカリウム:アレギサール、ぺミラストン)
抗PGD2・TXA2薬(ラマトラバン:バイナス)
こういった薬を使う場合には花粉の飛散する前から服薬したほうが良いとされています。前年の症状を聞き取り、症状に合わせて上記の薬を処方する場合もありますので、早めにクリニックに来ていただくことは一向にかまいません。その他のお薬は服薬してから効果が出現するまでの時間が短く、花粉が飛び始めてから飲み始めても大丈夫と言われています。
パターン2
風邪の最初は水っぽい鼻みずでくしゃみと喉がかゆいような痛いような・・・といった花粉症とよく似た症状が特徴的です。「くしゃみ3回、ル〇3錠」といったキャッチフレーズにまかせてしまう一手もありますが、それでは耳鼻科医がすたります。確かに花粉症でもル〇は効きますが、解熱鎮痛剤をはじめとした花粉症に不必要な薬の成分まで体に取り込んでしまうことになります。
風邪の初期症状を診断するのは案外難しく、我々耳鼻科医でも判別に困ることがあります。その場合によく行われるのが、鼻みずを顕微鏡で調べる方法(鼻汁好酸球テスト)です。アレルギー性鼻炎のときに鼻みずの中に“好酸球”という細胞が出てくることが特徴ですので、この細胞を探します。好酸球があればアレルギーによる症状と判断することができます。この細胞が見当たらなければ、感冒による鼻みずと喉の違和感と診断することができます。
パターン3
シーズンの混雑を避け、早めに受診されるケースです。
毎年花粉症のシーズンに症状がひどく出現し、アレルギーの血液検査でもスギやヒノキで原因物質が特定されているようなかたはよいでしょう。昨年使用して具合がよかった薬がわかっていれば同じお薬を処方し、原因物質を参考にお薬をスタートする時期を提案することができます。ぜひ前年の薬の内容がわかる“お薬手帳”やアレルギー採血の結果をご持参ください。
パターン4
春先には鼻がぐずぐずしますが、去年は花粉が少なかったのかあまり大変じゃなかったし・・・。本当に花粉症なのかな?ほかのアレルギーはないのかな?という方です。
まだ症状が出ていませんので鼻みずもなく、“鼻汁好酸球テスト”を行う意義はありません。ここで必要になってくるのがアレルギーの採血検査です。アレルギーの原因物質がわかりますので薬を飲み始める時期や停止するときに参考になります。また、アレルギーの一番基本的な対処である原因物質を排除するという戦
略を立てることができます。検査料は3割負担で5,000円くらいになります。スギやハウスダストだけではなく、イヌやネコなどの動物やカビなど、また希望により食物のアレルギー検索も付け加えることができます。
よくみられる患者さんをパターンに分けてみました。症状がまだなかったり、症状があってもごく軽かったりすることがほとんどですが、クリニックを受診するのに十分な理由となります。皆さん!今年もうまく花粉症のシーズンを乗り切りましょう。
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