CLINICAL INFORMATION当院補聴器外来のご案内
こんなお悩みありませんか?
- ここ数年で聞こえが悪くなってきたような気がする
- 祖父や祖母と同居しているがテレビのボリュームがずいぶん大きいようだ
- 聞こえが悪くなってきているのではないか?
急に来る難聴とは違って少しずつ聞こえが悪くなってきたり、ずいぶん昔から聞こえが悪くてそれを放置したりしていると耳鼻科を受診しづらいことがあるかもしれません。
当院では、難聴・補聴器の診療に力をいれていますのでそんな場合でもぜひご相談ください。
補聴器を考えていたりするようでしたら、あらかじめ電話(0263-88-4133)でもFAX(0263-88-4135)でもよろしいですからクリニックへ連絡を入れていただければ時間を空けておきます。
スムーズに診察や検査を進めることができます。
難聴があるとどういったことが
起こるのか?
- 聞こえが悪いと普段の生活に支障が出てきます。聞こえていないご本人は「何も困っていないから大丈夫」と思われるかもしれませんが、ご家族や友人との話の行き違いや勘違いなど、なくてもよいトラブルが発生しているかもしれません。また、有名なランセットという医学雑誌では認知症のリスクファクターの一つとして難聴を取り上げ注意喚起しています。
難聴のある人はない人に比べて1.9倍認知症のリスクが高くなると報告しています(Livingston et al., 2017)。高血圧や肥満の場合は1.6倍のリスク比となっていますので、ただ聞こえが悪いだけということで放置してしまうのは高血圧や肥満を放置するよりもリスクが高くなることになります。高血圧や肥満は社会的に危険性を啓蒙され皆さんも注意されているようですが難聴に対する介入はあまり意識されていないように思います。難聴を放置した場合、今は何も問題が無いように思えても近い将来に影響が出てくるかもしれません。
どの程度の難聴で耳鼻科を
受診してよいのか?
患者さんは「この程度のことで耳鼻科を受診してよいのか?」といったことや「年をとれば聞こえが悪くなるのは当たり前だ」と他の人に言われたりして、耳鼻科の受診を躊躇しているかもしれません。ご自身で気になったり気づかれたりするようならばすぐ受診していただいて構わないでしょう。自分では気にならなくてもご家族や近しい人から言われたのであればそれもまた受診していただいてよいと思います。
受診をするとどういった
検査をするのか?
- 難聴はいつごろから始まったのか?他の家族の中に同じような難聴者がいないかどうか、どういったところで特に困っているのかを含めて詳しく患者さんの情報を聞き取ります。こういったものを問診と言います。また、家族構成やお仕事、好きな事や趣味までお聞きします。聞こえは普段の生活に密着しているからです。
そのあとに耳の中をのぞいて耳の穴のトンネル(外耳道)や鼓膜に異常がないかどうかをチェックします。
聞こえの検査を行います。聞こえの検査にはいくつか種類があり、「ピー」「プー」「ボー」といった様々な音の高さでどの程度の小さい音まで聞き取れるか検査をします。
日本語の聞き取りの検査をします。器械から流れてくる日本語をどの程度正確に聞き取れるか%表示で成績を出します。内耳機能検査を行うことがあります。内耳の不具合がどの程度なのかを調べます。
これらの検査を行うと45分くらいかかります。
検査結果は説明してくれるの?
検査が終わったら結果を解釈してご説明します。一緒に生活されている方が検査結果を把握することはメリットが大きいためお連れのご家族がいらっしゃればぜひ一緒に検査結果を聞きましょう。患者さんが検査を受けて結果説明ができるまでしばらく時間が空きますからご家族の方はAEONの中でお買い物をしてきていただいて結構です。患者さんの検査が終わる間際に携帯電話に連絡を差し上げます。解説を書き込んだ検査結果をお帰りの際にお渡ししますので、帰宅後もう一度眺めてみましょう。新たな疑問などがあれば次の受診の時に聞くことにしましょう。
今までいろいろな研究者がまとめてきた実験結果や報告といった客観的なデータをもとにして補聴器を使った方がよいのか判断いたします。その時には10年以上補聴器を実際に使っている私の経験をちょっとプラスします。
補聴器を使わなくても大丈夫と判断されることもあります。補聴器にもメリットだけではなくコストやメンテナンスの手間といったデメリットもあります。補聴器を使わなくても聞き取りの戦略を整えることで聞こえの生活レベルが上昇することがありますからそういった生活指導を受けることができます。半年から一年に一度程度の間隔で聞こえの検査をして様子をみていただくように提案することがあります。
- 身体障碍者手帳の申請について
- 難聴の程度によっては身体障碍者手帳の申請ができることがあります。身体障碍者手帳は、障碍のある方が障碍のない方となるべく同じように生活できるようにと行政が様々な手助けをしてくれます。公共交通機関の運賃や高速道路の費用、美術館や博物館などの入場料などを安価に利用することができます。また、補聴器を購入する際に行政から補助がでたりすることがあります。手帳の申請(2か月くらいかかることがあります。)や補聴器の購入補助金の申請など順番を追って手続きを行います。今までに多くの患者さんの手続きを当院でおこなってきましたので、わからないことがあればぜひスタッフに聞いてみてください。