HAYFEVERあれ?花粉症かなと思ったら
地域によりますが2月の下旬頃からスギ花粉が飛散し始めるといわれています。
くしゃみ・鼻みず・鼻づまりが3主徴であり、とくに鼻みずはサラサラとした水のような性状であるのが特徴です。
しかし、花粉症ともよくにた疾患がいくつもあり、しっかりと診断するにはいくつか基準が定められています。
アレルギー性鼻炎と診断するには・・・。
「鼻アレルギーの診療ガイドライン」では、正確な診断には
1.鼻汁好酸球検査(びじゅうこうさんきゅうけんさ)
2.皮膚テストもしくは血清特異的IgE抗体検査
3.誘発テスト
以上の3つのうち2つで診断するべきであるとしています。2.皮膚テストもしくは血清特異的IgE抗体検査
3.誘発テスト
当院では1の鼻汁好酸球検査と2の血清特異的IgE抗体検査を行うことができます。
鼻汁好酸球検査(びじゅうこうさんきゅうけんさ)とは?
患者さんの鼻みずを採取して特殊な染色液で染色し、顕微鏡で観察します。アレルギーに特有な細胞が鼻みずの中に存在するかどうかの検査です。
アレルギー性鼻炎と症状がよく似ている好酸球増多性鼻炎や血管運動性鼻炎と区別するために必要です。
10分から15分くらいの時間がかかります。患者さんの鼻から綿棒で鼻みずを採取するだけなので痛みはありません。
検査にかかるお金は3割負担の方で400円程度になります。
血清特異的IgE抗体検査とは?
当院では採血による検査を行っています。この検査を選択している理由は検査の結果が客観的な数字として表示されることにあります。血液中のIgE抗体を検査することによってアレルギーを引き起こしている原因物質を特定します。
採血が必要なために痛みを伴い、結果を確認するのに数日必要になりますが原因物質を特定できる大きなメリットがあります。
そのため「アレルギーの原因物質を排除する」という基本的で一番有効な対策をとることができます。
また、花粉の種類が特定できるためにアレルギーの薬を服薬する期間を無駄なく計画することができます。
検査にかかるお金は3割負担の方で5,000円程度になります。
当院ではガイドラインに沿いながら患者さんの希望を取り入れて検査を選択しています。
花粉症・アレルギー性鼻炎の治療
花粉症の場合、花粉が飛散し体内に取り込まれるよりも早い時期から薬を服薬しておくとその年の花粉症は軽くすむという報告があります。血清特異的IgE抗体検査で花粉の種類が特定されていれば、それぞれの花粉が飛散する時期より1-2週間早く服薬を開始してもらいます。
鼻みず・くしゃみがひどいタイプと鼻づまりがひどいタイプで薬を使い分けて治療を行っていきます。花粉症の重症度を正確に決定し、ステロイドの点鼻薬を追加することもあります。
ステロイドの点鼻薬は全身への副作用がほとんどないことが知られており安全性の高い薬として評価されています。
当院ではステロイドの局所注射は全身への副作用が報告されているために行っていません。