STAFF BLOGスタッフブログ
風疹の流行について。妊婦さんは注意!
2018.09.28 Category/ブログ
風疹が流行っているようです。9月27日には松本保健所で5人目の感染者が報告されたそうです。松本でも注意しなくてはなりません。
風疹とは?
発熱、発疹、リンパ節の腫脹をもたらすウイルス性疾患です。
どんな症状がでるの?
風疹の症状は、発熱と皮膚の発疹で症状は比較的軽いことが多いです。皮膚に発疹が出た後に耳の後ろや首のリンパ節が腫れてぐりぐり触れたりします。なかには不顕性感染といって感染したことが気が付かないこともあります。
治療法は?
症状がでたとしても特に有効な薬はなく、発熱を抑える解熱剤を使って対処します。
予防法は?
風疹のワクチンがあり、接種することでリスクを回避することができます。MRワクチンといって、麻疹と風疹が混合したワクチンがあります。
気を付けなくてはならない事として、妊婦さんはワクチン投与が受けられません。また、ワクチン投与を受けた後2か月は避妊する必要があります。
なぜ流行っているの?
風疹ワクチンは1977年から1994年まで女子中学生だけに接種していました。1995年から希望者だけの接種になり、みんな接種をしなくなってしまいました。
現在は風疹に罹りうるヒトが日本全国で400万人くらいいると推定されています。
そのため、免疫を持たない人がアジアへ出張や旅行に出かけて感染し、帰国した後に会社や学校などで広げてしまうこともあるようです。
出典:今日の治療指針2018
一番の問題点
妊婦さんへの感染でしょう。
妊婦さんが風疹に感染すると、おなかの中の赤ちゃんに先天性風疹症候群がでることがあります。心臓、耳、眼に病気をもって生まれてきます。かなりの高率で出現し、妊娠初期の妊婦さんがかかると約20%の確率で起きることが報告されています。
出典:ビジュアル小児疾患診断のコツ

耳鼻科との関連
生まれつきの難聴をきたすことがあります。難聴に関しては、妊娠中期まで感染しないように気を付ける必要があります。
2013年の流行時には31人の子供が先天性風疹症候群に罹ってしまったそうです(専門医通信 先天性風疹症候群の予防と対応 工藤典代)。内閣府の報告では2013年の出生数は102万9816人(内閣府ホームページより)ですので0.003%とごく少数ですが、気を付けないといけません。

松本市イオンモール松本晴庭3Fにある耳鼻科 なのはな みみ・はな・のどクリニック
〒390-8560 長野県松本市中央4丁目9-51 イオンモール松本 晴庭3F
TEL 0263-88-4133 FAX 0263-88-4135
[診療時間]
午前 10:00~13:30(13:00 受付終了)
午後 15:00~19:00(18:30 受付終了)
[休診日] 日曜日、祝日